つばさをさずける

 

世界で...そしてここ日本でも、もっともフォトジェニックなブランドのうちのひとつ、Redbull。しかし、よく考えるとこのブランド、ファッションでもクルマでもない、清涼飲料水のブランドなのですよね。しかも、特定のキャラクターに依存していません(敢えて言うなら赤い雄牛がそれに当たりますが、あまりプッシュされていませんね)。それでいて、常にユーザーに、あるイメージを喚起してしまうのは、実はすごいことだと想います。

 

商品じたいは、リキッドな、かたちのないもの。しかし、それを包むパッケージ(缶)の存在感は強烈です。そして、その外形イメージを引っ張って、全国津々浦々を駆け回る、「Red Bull MINI」。おそらく、街角で見かけたことのある人が多数おられるのではないでしょうか。実は数十台あるのですね(笑)。

Red Bull MINIの秘密をついに初公開 (MOTORING)

<サンプリング活動だけに特化するなら、背面の缶など不要だし、もっと言えばさらに小回りが利いて積載能力にも長けた軽のワンボックスでも持ってくれば事足りるはず。なのにMINIを、しかも2シーター化してまで抜擢する。その心意気がなによりもRed Bullらしい>

<結果としてあの大きな缶には何も入ってはいない。だからといって、ただのハリボテじゃない。「中身にはエナジーが詰まってるんです!」とWings Teamメンバーのひとりは、声を大にしてそう言っていた>

 

こうした、ただの小型自動車にこめたストーリーの熱さ。さぞかしソーシャルネットでの露出度合いもすごいのかと思いきや・・・

 

redbulljapan

 

うーん。なるほど。むしろ背面に缶を背負ったWings Teamの女子たちのほうが目立ちますね。熱さをはらんだ、クルマと人と。資金力のある大ブランドだからできるクロスメディアの露出なのですが、基本となるメッセージを大切にして、多面的に、あるイメージをユーザーに印象付けていくその堅実な手法は、まさにブランディングの教科書と言えそうです。

 

Photo credit: Michel Curi via Visualhunt /  CC BY