炎上上等

 
かなり以前に、ドナルド・トランプ氏の大統領選前後のTwitterにおける動向について、シリーズで書かせていただいたことがありました。その後、(いろいろ言われながらも)大統領としてなんとか無事に任期を務めているようにも思えるのですが、彼のまわりでは、閣僚や近親や関係者らが、常に何らかの物議を醸しています。
 
特に最近目立っているのは、トランプ・シンパと言われることの多いテレビキャスター、ローラ・イングラハム氏。国歌斉唱を拒否するバスケットボール選手に対し、黙ってドリブルだけしてろ(Shut up and dribble)といい放ち、一部保守派の大喝采(と、その他からの大ひんしゅく)を得て、世界的に有名になった人物です。
 
そのイングラハム氏、お次は、とばかり、デイヴィッド・ホッグさんをTwitterで攻撃。ホッグさんは、銃乱射事件で17名のクラスメートを亡くし、以降、反銃所持運動を主導している高校生。これに対し、当のホッグさんは、イングラハム氏の番組スポンサーに、提供をやめ、降りるように促すツィートで反撃。それがきっかけとなり、多数のスポンサーが同番組の提供を降りることとなり、イングラハム氏は後日、謝罪する羽目になりました。しかし、放送局側は彼女と番組のスタンスを支持、ホッグ君を批判するなど、イングラハム氏の周辺は、何かと騒がしい騒動の震源になっています。
 
政治的な立場はどうあれ、なかば「炎上上等」とばかり刺激的なツィートで物議をかもす政治家は、世界中にいます。この中には、それこそトランプ大統領やフィリピンのドゥテルテ大統領のような、あらかじめ効果を計算し尽くしたと思われる、半ば確信犯もいますし、つい最近では、日本でも「(LGBTの人には)生産性がない」というような若い女性議員の言葉が大炎上し、寄稿した雑誌の休刊騒ぎにまで発展しました。これなどは、前後の文脈をみると、決してLGBTの存在を全否定しているような意味合いは読み取りにくく、あまり深い意図はないような気もするのですが、それでも、ともすれば迫害されがちな弱い立場にいる人々を傷つけてしまうような「言葉」を、独り歩きさせてしまったことについては、「言葉」で国民とコミュニケーションしないといけない政治家としては、手落ちだったかもしれませんね。
 
「言葉」で消費者やファン、そして社会とコミュニケーションしないといけない点では、企業のアカウントも同じ。自戒したいものです。